愛知県議会に陳情書を出しました

愛知県議会9月定例会に、下記の陳情書を提出しました。

2016年9月27日
愛知県議会
議長 鈴木 孝昌 様

設楽ダムの建設中止を求める会
代表  市野 和夫

陳情書

陳情事項
1 設楽ダム基本計画の変更案への同意を撤回すること
2 設楽ダムの本体建設と本体建設に直結する転流工の工事を中止し、
地質地盤調査をやり直すこと
3 必要のないダムのために県費を使うのではなく、奥三河の持続可能な
地域振興に振り向けること

陳情趣旨
〔陳情事項1について〕
①特定多目的ダム法に基づく設楽ダム建設事業は、愛知県営水道の新規の水道用水、最大毎秒0.179m3の取水をすることが根拠となっています。愛知県がこの水道用水を必要がないといえば、ダム建設の根拠はなくなります。愛知県が実施した設楽ダム連続講座での富樫岐阜大学教授の分析では、東三河の水供給実績は需要を十分満たしており、新規の用水開発の必要はないことが示されました。また、設楽ダム住民訴訟の名古屋地裁の判決は「水道用水の供給実績からみれば愛知県の需要予測は過大である」と指摘しています。
②国(中部地整)の設楽ダム検証では、愛知県に対して現計画(設楽ダム)の水道用水の取水計画から変更がないことを書面で確認したに過ぎません。愛知県は、水供給事業について具体的な検証を行わずに、変更がない旨返事をしたに過ぎません。
③豊川水系フルプラン(2006年2月全部見直し)の中間点検のため、国土審議会水資源分科会豊川部会の第一回会合が2012年3月に召集されました。豊川総合用水事業完成(2002年)後の利水状況のデータに基づく点検が初めて実施されるはずでした。ところが、その後数回予定された会合は開かれず、設楽ダムの利水目的が妥当か否かの検討はなされませんでした。
④また、中部地整の検証過程では、ダム抜き代替案とのコスト比較で20億円程度の差しかない複数の案がだされていたことから、今回の330億円もの増額案は、そのまま認めるべきではなく、検証の始めの段階に立ち戻らねばなりません。
以上のとおり、愛知県にとって必要性がなく、根拠のない設楽ダム事業であり、コスト面でもダム抜きの治水代替案との比較検討が不可欠です。国が提案してきた330億円もの増額を含む設楽ダム基本計画案の承認を撤回して下さい。

〔陳情事項2について〕
設楽ダム予定地は、複数の断層が貫通し、隙間のある割れ目が深部まで発達し、また深部まで風化が進んだ最悪の地盤です。1960年代はじめに調査に入った電源開発(株)は、すぐに撤退を決めました。これらの深部まで亀裂や風化が発達した原因には、断層の活動があると思われます。
その上、ダムができると貯水池に取り巻かれることになる田口地区などダムサイト上流左岸は、第三紀の設楽層群と呼ばれる堆積層が基盤を覆っていて、地すべりや水漏れを起こしやすい地質です。
国の地質調査報告では、活断層(第四紀断層)は存在しないと結論して一
次調査のみで終わり、詳しく調べることはやっていません。
私たちが発見した断層は、ダムサイト左岸直近を貫通しています。地形の特徴から活断層と推定されるので、中部地整は「ダム建設における第四紀断層の調査と対応に関する指針」に沿って、活断層(第四紀断層)の二次調査(詳細調査)を行う必要があります。
以上のとおり、このまま本体工事に進めば、流域住民に取り返しのつかない災厄をもたらすばかりでなく、大規模な掘削や地滑り対策、また漏水対策が必要となり、費用は天文学的にかさむことになりかねません。
県民の生命、安全、財産を守るために、ダムの本体建設(転流工を含む)を中止し、地質調査をはじめからやり直すよう国に働きかけることは、愛知県と愛知県議会の責務であります。

〔陳情事項3について〕
貴重な県民の税金は、無駄なダムを造って自然を壊すためでなく、自然
豊かな山地、林業と清流を活かした地域創りのために使うべきです。

 

 

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