Home > 六条潟と三河湾を守る取り組み

六条潟と三河湾を守る取り組み Archive

日本海洋学会が提言-三河湾の環境保全から設楽ダム・豊川用水について

日本海洋学会の海洋環境問題委員会が三河湾の環境保全の視点から、設楽ダム建設事業の環境アセスメントは海への影響まで含めて実施するべきであること、豊川用水への取水が三河湾の汚濁に影響することから、取水しすぎないように河川管理を実施するべきであるとの提言を、9月21日、愛知県庁で、記者発表しました。
以下に、提言の全文を紹介します。

Continue reading

六条潟の埋立てほぼ回避へ・・・三河港港湾計画

2005年度中を目標に検討がされてきた三河港港湾計画の改訂問題は、途中に愛知万博などの開催がらみで、検討会議が長期間招集されないなどから、遅れてきました。
 2006年11月末に第4回の幹事会が開かれ、渥美湾奥に残る六条潟の浅場・干潟の埋立てを回避する代わりとして、豊橋港神野埠頭の西側沖に埋立て計画区域を設定する案を、本委員会に上げることが決まりました。
 2007年3月27日に開かれた第2回三河港港湾計画検討委員会(本委員会)では、沖合い埋立ての環境影響が懸念されるので、アサリの浮遊幼生の移動を意識した潮流調査を行なったうえで、計画の確定を行なうという結論になりました。したがって、第六次三河港港湾計画の本決定は、未だしばらく時間がかかることになりました。
87.jpg
写真は愛知県が埋立て計画案を示した六条潟の南側部分の浅場で、検討委員会で、埋立て計画はこの部分ではなく、沖側に移す案がほぼ了承された。
浅海面にスズガモの群れが写っている(冬季)。

六条潟の浅場にアマモ・コアマモ

六条潟浅場でアマモ・コアマモが成長
 2006年6月14日、13時過ぎ、六条潟の浅場(港湾計画で200haの埋立てが問題になっている所)に出かけました。中潮でしたが、よく退いていました。
 コアマモの茂みがかなり沢山確認できました。この間、日照もある程度続いたので、成長してきたようです。アマモの株も確認できました。管理を適切にすれば、この浅場には、アマモ・コアマモの藻場が発達するでしょう。

Continue reading

港湾計画案の200ヘクタール埋立をめぐる2006年3月時点での 論点整理 (市野)

愛知県三河港のホームページに三河港港湾計画の改訂に向けた検討委員会幹事会の記録が載っています。主な発言の紹介が出ておりますが、これだけでは内容が十分に理解されない点もあるように思います。3月に開かれた第3回幹事会に向けて、1委員としてつくった、討議すべき論点整理のメモがありましたので、ご紹介します。ご理解の足しになれば幸いです。

Continue reading

好天に恵まれました・・・豊川河口干潟で遊ぶ会

50.jpg  心配された天候は、北風が強かったのを除けば、申し分ない結果となりました。午前中の室内での勉強会が済む頃には晴天が広がっていました。

 12時過ぎに、防潮堤の上から六条潟のアサリ稚貝の発生場所解説と、次期港湾計画で焦点になっている埋立て計画がある場所の説明のあと、階段を降りて干潟にでました。子供たちは説明を聞き終えるのも待ちきれないようすで、早速干潟に進出していきました。満ち潮が背後まで迫ってくるまで、夢中になって砂を掘っていました。きっと後々までこの日の記憶は残るのではないでしょうか。

Continue reading

苦潮発生

8月25日苦潮発生
台風11号の影響で強い東風が吹きつけ、三河湾東部に苦潮(貧酸素水塊が表面まで上昇する現象)が発生しました。魚介類の被害が心配されます。

設楽ダムアセス方法書に対する 海洋学者・宇野木早苗氏の意見

意見1 環境影響評価の検討を最新の科学的知見に基づいて行うため、専門家からなる「環境影響評価委員会」を設けたとあるが、本事業が海岸・海洋の環境に与える影響に与える影響を評価するために必要な海岸地形や海洋の流動、水質、生態系の専門家が欠けている。関係委員を補充して早急に検討していただきたい。
理由  最近、海岸・海洋環境にとって河川がきわめて重要な役割を果たすことが認識されて来て、研究が進められるとともに、多くのシンポジウムが開催されるようになった(参考文献 1, 2, 3, 4, 5, 6参照)。またそこには河川事業が海洋環境に与える影響も議論されている。そしてダムの建設が海域の環境に望ましくない影響を与えている研究結果も発表されている(例えば参考文献7)。したがって設楽ダムが海岸・海洋に与える影響を検討することができる専門委員を「環境影響評価委員会」に加えて検討する必要がある。

Continue reading

豊川水系設楽ダム問題について

6.gif
渥美湾の湾奥に流入する唯一の一級河川、豊川の最上流域に国土交通省が計画している設楽ダム建設事業の環境影響評価の手続きがはじまった。 2004年11月24日から1ヶ月間方法書の縦覧が行われ、縦覧終了から2週間、年末年始をはさんで1月7日まで意見書の受けつけが行われた。六条潟と三河湾を守る会では、ダム建設による三河湾への影響が心配されるため、1月6日の事務局会議にはかり、以下のような意見書を1月7日付けで国交省中部地方整備局設楽ダム工事事務所に提出した。

豊川水系設楽ダム環境影響評価方法書に対する「六条潟と三河湾を守る会」の意見書

2004年1月7日

1, 方法書の名称  豊川水系設楽ダム建設事業の環境影響評価方法書
2,環境影響評価方法書について環境の保全の見地からの意見
当該事業が行われる地域特性の記述を抜本的に充実すること。とりわけ、事業が予定される豊川が注ぐ三河湾は、代表的な閉鎖性海域であり、著しく汚濁の進んだ状況にあることを記述するべきである。
理由: 環境影響評価法の成立後、国交省直轄事業として初めて行われるダムのアセスメントであり、これまでのような河川事業を海域環境と無関係なものとして縦割り方式で進めるのでなく、地域の多様な自然環境を体系的に保全するための模範例とするべきであるから。

意見: 三河湾への当該ダム事業が及ぼす影響(波及効果としての河川水量の変動と土砂流出状況)について、調査項目に加えるべきである。
理由: 当該ダム事業が行われる豊川が注ぐ三河湾は、顕著に汚濁が進んだ閉鎖性内湾であり、ダム事業による波及効果として、豊川河口から湾奥に流入する淡水が減少するため、エスチャリー循環が影響を受け、密度流による海水交換が低下し、汚濁水が停滞する。結果として、夏季の貧酸素水塊の発達が著しくなるなど、汚濁状況がいっそう悪化し、内湾生態系の顕著な劣化が進むおそれがある。したがって、環境影響評価項目の水象部分に、標準項目の水質だけでなく、省令第六条5項の二のハの規定によって、標準外項目として三河湾の汚濁に及ぼす河川水量の変動の影響を加えるべきである。(参照文献 西條八束監修、改訂版 三河湾1999) 
 さらに、近年の研究によれば、ダムが上流域の土砂の流下を妨げることによる浅海域への土砂供給の減少が、干潟や藻場の物質生産や生態系に顕著な影響を与えることが明らかになっている(宇野木2004,海の研究,13(3),301-314)。宇連川支流の大島ダムが完成した点も視野に入れ、豊川水系全域の土砂流出状況調査を標準外項目として加えるべきである。

意見: 自然環境に関する調査範囲、少なくとも水象部分についての調査範囲を豊川水系全体および、三河湾まで拡大するべきである。
理由: 豊川から渥美湾奥に流入する淡水の変動が三河湾の汚濁に及ぼす影響と、土砂の流出状況調査の二点を環境影響評価項目として新たに加える必要があることから、調査地域の範囲を豊川水系全体および三河湾東部(渥美湾)まで拡大するべきである。

意見: 世界、国内、愛知県のダム計画廃止・縮小を受け、設楽ダムについてその事業目的、必要性を慎重に検討できるよう、最新の社会状況調査(人口、農地等による水需要、洪水・渇水の水量変動等)を行うとともに、ダムがない場合も含めた複数案のアセスメントを実施すべきである。
理由: 1億m3の貯留容量の内訳は、堆砂容量が400万m3しか示されていない。工事事務所のホームページで洪水調節に1900万m3とあるが、62.2平方キロメートルの集水域からみて、異常に大きな治水容量である。利水(河川維持流量と新規取水)に関しては記述がないが、残り7700万m3と推定される。2000年に豊川総合用水事業が完成して、大島ダムをはじめとする多くの取水設備が新設されており、この地域の新たな利水開発は必要がなくなっているのではないかと推定される。新規利水と維持流量を合わせて7700万m3も確保するという必要性は考えられない。
また、利水計画のもととなる「地域の社会的状況」が「平成14年度までに入手可能な文献」では、省令第2条第2項「入手可能な最新の文献…を記載しなければならない」に違反している。現在、愛知県が水需要の見直し作業に入っているという点からも、最新の情報を集める必要がある。
 更に、ダム大国の米国では「ダム建設の時代は終わった」と開拓局総裁が発言し、国内では長野県知事の「脱ダム宣言」、淀川水系流域委員会の原則としてダム建設を認めないとの提言があり、愛知県でも豊川水系の寒狭川ダム計画が廃止され、矢作川河口堰は事実上取りやめになった。これらの状況も参考に、環境影響評価法第30条による「対象事業の廃止等」も念頭に置いて、市民グループが昨年公表した代替案「ダムのない自然豊かな豊川をめざして」を加えた複数案が検討されるべきである。
 資料として、パンフレット「ダムのない自然豊かな豊川をめざして」を添付する。

3 住所・氏名
    六条潟と三河湾を守る会  (事務局代表 市野和夫)

三河港港湾計画改訂案について_2

六条潟と三河湾を守る会では、渥美湾奥部に残されたわずかの藻場を含む浅場である神野西地区南部の200ヘクタールを上回る埋立を認めることはできないことから、埋立事業の完全廃止を主張している。渥美湾奥部(三河港域)の浅場がどのように減少してきたかについては、添付図に示す。茶色で示した埋立地は、1965年以前は旧海軍飛行場跡地以外にはなく、2000年までの35年間で、およそ4000ヘクタール存在した5m以浅(黄色で示す)の浅場のほとんどが埋立てられたり、浚渫によって消失した。

三河港港湾計画改訂案について_1

第五次港湾計画が2005年度で終了することから、2004年4月から改訂のための検討がなされている。主要な見直しは、次の2点である。
御津二区埋立計画を取りやめ、干潟・浅場を造成(再生)する
豊川河口から見て右岸側の御津二区埋立計画の取りやめ、その区域に干潟・浅場を造成(再生)する計画とする。
神野地区(六条潟)埋立計画の一部取りやめと変更
さらに左岸側の神野地区(六条潟)埋立計画の北より部分を取りやめて干潟を保全する、その区域に予定していた埋立計画の一部を南部に移動して、沖合いに張り出すというものである。

三河湾の汚濁問題と「六条潟と三河湾を守る会」のこれまで

閉鎖性の強い三河湾東部(渥美湾)では、高度経済成長期以来の畜産廃水や生活排水の増加、大規模な工業用地のための埋立事業や豊川用水事業による流入河川水の減少などが原因で、著しく汚濁が進んできた。1980年代以降も、夏季の渥美湾底層に発達する貧酸素水塊は著しく、苦潮(青潮)発生回数は日本一という状況で推移してきた。1990年代になっても未だ大規模な湾岸の埋立造成が愛知県や愛知県の参加する第三セクターによる“公共事業”として進められていく状況の下、沿岸環境保全のため、埋立事業に対して異議ありの声をあげることから、当会の取り組みが始まった。三河湾に関する海洋や水産方面の研究の蓄積は少なくなかったが、環境保全という視点からそれらの研究成果を総括して、有効な政策提言をするという取り組みは、1990年代に入るまで見られなかった。

More...

Home > 六条潟と三河湾を守る取り組み

Search
Feeds

Page Top